ミョンウォルは、高官だけでなく、身分の低い者も、すべての民の心を動かしてこそ真の舞だといい、ブヨンは、所詮、高官の遊び、身分の高い人しかできない贅沢だといいはります。
ミョンウォルは、もう教坊でできることは何もないと・・・・教坊を出て行きます。競技の日には必ず戻ると書き置きをして。
そして・・・あの学者先生の元に。でも先生には教えることは何もないという。ミョンウォルは、自分の舞で日当を稼いで暮らそうとするが・・・一銭ももらえない。そんな日々が続く中、先生は、自分が筒で音を奏でて手助けしようかというが、ミョンウォルは、舞だけで心が動かせるはずだと強情をはります。
そしてついに倒れて・・・・。先生に助けられるんだけど、それでも一銭ももらえない踊りを市場で踊るミョンウォル。どうにもならなくなったミョンウォルは、学者先生に、答えを教えて欲しいと頼みます。しかし、先生は、「先生とは、教える人ではなく、共に問いかけ答えを探す者だ」と言います。
そして・・・自分が学者として、道に迷ったとき教えてくれた先生を紹介します。それは枯れた菊の花だった。それを茶にいれると、美しく花開き、香りも漂い・・・そして、飲むととても美味しかった。ミョンウォルは、先生の元を離れます。美しく花開いた枯れた菊は、私にも師となりました。芸を披露しようとする傲慢は捨てます。芸があるところ・・・人々の暮らしの懐で学んでみます。あの菊のように、人々の生活の中。。。私の中で大輪の花を咲かせると信じていますと書き置きをし、市民達と一緒に暮らして。
その頃、ブヨンは、全国の教坊の行首の元にいき、新しい舞の為、次々と教えをもらい歩いていた。
競技の日。全国の行首が集まった。ブヨンの用意は万端だ。しかし・・・ミョンウォルからの連絡はまだない。
ミョンウォルを心配するヒョングムは・・・・もう命もはかない状況で・・・そんな時でも毎日側には楽士が居てくれた。競技の日が近づき、もしかしたらミョンウォルに会えるかもと、元気になったヒョングムは楽士に、競技の日、指に力の入らない自分の変わりに琴を奏でてくれないかとたのみます。やっと・・・楽士の愛にきづいたのかな?楽士は、いつかお返しに、貴方も奏でてくださいねと言って。。。ヒョングムはその音色を心に刻むよう聞き入ります。
行首達は、ミョンウォルはおそれをなして逃げ、来ないからブヨンに行首を譲るべきだと口々にいいます。ブヨンの舞はすばらしいと。しかし、メヒャンは、あの子は必ず来るし、ブヨンの舞を見て評価しないと行首の座は譲れないといいます。ミョンウォルの居ないまま、ブヨンの踊りが。それはすばらしく、皆が口々に、行首はブヨンに決めましょうと言います。メヒャンもこれ以上は反対できず、「皆がそういうなら・・・」と言いかけたとき、みずぼらしい格好をしたミョンウォルが!!
まさかあれがミョンウォル??と、皆口をそろえて驚きます。初めて良いですかというミョンウォルに、化粧をして整えるよう言うメヒャン。しかしミョンウォルはこのままで良いと・・・最高の舞は、最高の芸人だけが舞える物。最高の芸人に華美なうわべは無用だと言うミョンウォル。バカにする行首達。その上、舞譜もないという。格式だけでなく、伝統までも打ち破るとはと、引きずり下ろすよう言う、集まった行首。重罪を課すべきだと。しかし、メヒャンは、その大層な舞とやらを見せてみろと言います。そのかわり、お前の伝統と格式を無視した舞で皆の心が動かなかったら、お前は破門にすると言います。どこの教坊でも躍ることを許さない。娼妓として生きる道しかなくなると。
それでもやるというジニ。もちろん、曲も楽器もなしだ。しかし・・・ジニが躍り出し・・・時間がたつにつれ、つられて、音を奏で出す楽士達。
そして踊りが終わった・・・最初に拍手したのはブヨン。そして次々と拍手が。
そして・・・その結果は・・・満場一致でブヨンに。でも、ブヨンは自分が負けたことを一番分かってて、納得できないと言います。メヒャンは、ミョンウォルは確かに最高の芸人だ。だから、踊り続け生きればいい。しかし、女楽行首の仕事は違う。才能のあるものを見いだし、そだてるのだ。そして・・・ミョンウォルの才能を最初見いだしたのは他でもないブヨンだった。だから、お前が行首になるのだと。後継者なのだと。お前を超える者が出てきても、拍手をおくれるその心を忘れるなと。
舞が終わるとすぐ・・・母の危篤の知らせが。駆けつけるミョンウォル。「ジニ・・・無事だったのね・・」そう言い、ミョンウォルの顔を手でなで・・・安心したかのように逝ってしまった・・・
もし来世があったら・・・・必ず楽士様に添い遂げますと逝ってたヒョングム。楽士様は、琴の弦をすべて切って、出て行ってしまった・・・
そして・・・恩師である学者先生の元に。「ただ・・・泣きにきました」というミョンウォルを心ゆくまで泣かせてあげる先生。そして・・・泣くのは今日を最後にし、芸人として初心を忘れず進むことを誓います。
行首となったブヨンと・・・ブヨンが唯一認める親友、教坊という場ではあまりに狭すぎた天才として、市民と躍るミョンウォルの姿が・・・・
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