欲望



 

 「欲望」というタイトル通りの、ベッドシーンだらけの映画でした。でもいやらしく感じすぎないのは、ただ何度もベッドを共にするだけじゃなく序々に変化する二人の心が描かれてたからでしょうか。 シナ(キム・ソヒョン)は、大学の先輩とのつきあいに、段々飽きてきていた。彼女は一人に縛られるのが嫌な自由を望むプライドの高い女。そんな彼女はある日偶然ドンギ(キム・ソンス)に会い、酔って一夜を共にします。 その夜は非常に刺激的な夜だった。二人は日常からかけ離れた世界を互いに堪能しつくし・・・後日、ドンギが逢いたいと電話をし、再び熱い時間を過ごしたことにより、二人は恋人同士に・・・ 一時も離れたくない。相手の体が欲しい。そう感じた二人は、同棲をするように。四六時中、互いの体を求め合う二人。いつも笑いあいながら、部屋のみならずいろんな場所で体を重ね感じあう二人。しかし・・・ずっとその幸せが続く訳ではなかった・・・





 ネタバレ追加


 男と女が出逢って別れるまでのストーリーでした。微妙にすれ違う男女の心の葛藤が、なんだかツボを得てた気がします。 毎日愛し合ってた二人なのに・・介護士の仕事をしてるドンギの患者が亡くなってしまった日・・・。ドンギは荒れてしまって・・・。

そんな彼を体で慰めようとするシナ。シナはドンギの体がいつも欲しかったし、それが一番だと思ってた。しかし・・・ドンギは体ではなく心をいやしてほしかった。そのせいで、つい、シナが嫌がるようなやり方をしようとしてしまって・・・ それ以来、少しずつすれ違っていく二人。隣で寝ててもただ寂しくて、自分で自分を慰めるシナ。シナはドンギを心から愛してたから、なんとかドンギを自分のものにしたくて、必死だった。でも彼女の愛し方は、体を重ねようとするやり方しかできなかった。クールでプライドの高かった彼女。 次第に必死に男を追ってる自分が嫌になってきて・・・彼との別れを決意。

男を忘れるには男を・・・彼女は彼を忘れるためなのか・・・昔付き合ってた先輩と、(先輩は別の人と結婚前なのに)再び熱い夜を過ごすことに・・・

うーん。ドンギは決してシナを嫌った訳でもなく、シナを変わらず愛してたんだよね。でも、ドンギは自分の全てを愛で満たすことはできない。いつも愛の為だけに生きていられない。しかしシナは、愛をいつも感じていたい。だからドンギに一日中自分だけを愛していて欲しい

。シナにとって愛=体を重ねる事だった。 シナは結局ドンギと別れちゃうんだけど、ずっとドンギを忘れられなくて。もちろん他の男とは会ってるんだけどね。

三ヶ月後にドンギから電話があって、再会し、「もう一度やりなおしたい」「愛してる」そう言われます。しかし、「もう戻れないわ」そう言って、車の中で最後に一度だけ体を重ねる。

これって男の人は気持ち分からないだろうね。これが女のずるさなんだろうな。 「自分が愛してた・・・自分の方が愛してた」そう思って別れた相手はいつまでも心に残って・・。

でも、この愛が終わってる事は分かってるんだよね。でも、向こうから「愛してる。やりなおしたい」そう言われたとき、初めて、この愛が自分の中で終わる。女ってずるいよねーって・・・私が言っちゃいけないか(笑)それにしても、本当、ベッドシーンだらけの密かにシナのヘアーまで見えてた映画でした。「欲望」


                 

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