|
キム・ギドク監督の11作目の作品「うつせみ(空き家)」。「うつせみ」とは、「空蝉」と書いて、蝉の抜け殻という意味もあるし、当て字で「現身」と書いて現在生きている人間とも意味します。抜け殻のようにからっぽだけど、現在に生きてる儚い人間。そんな二人の物語だった気がします。
さすがキム・ギドク監督!と、うなってしまう演出でしたね。不思議だけど美しい世界でした。
テソクは民家のドアノブにチラシを貼って、そのチラシがはがされてない家(留守宅)に入って、まるで我が家の様に暮らす生活を転々としていた。普通に食事をし、風呂に入り、洗濯をし、壊れた電化製品を直し、形跡を残さず去っていく。
そんな中、一軒の留守宅に入ったテソクは、顔中あざだらけの美しい女ソンファに出逢います。彼女は旦那の独占欲のはけ口として、いつも殴られ抜け殻の様に暮らしてる女だった。
|
|