オーロラ姫



 

 連続して起きる残忍なサツジン事件・・・。ハンニンは女・・・。そしてその現場には「オーロラ姫」のシールが貼られている。被害者の接点はみつからない。担当をしたオ刑事(ムン・ソングン)は、そのシールを見て胸騒ぎを覚える。彼には思い当たる点があった。

最初は、先妻の子どもをギャクタイする後妻。そして、ブティックを経営する女。そしてその愛人・・・次々と被害者がふえる事件。しかし・・・・次に焼き肉屋の息子が狙われたとき・・・・その事件の点と線がつながります。犯行に使われた車の中には、オ刑事の一年前に亡くなった娘の歌声がはいったテープが!!やはりそうか・・・別れた妻スンジョン(オム・ジョンファ)だ!その後、タクシーの運転手もころされ・・・オ刑事は元妻を止めようと必死で探しはじめます。妻の復讐・・・それは二人の間に出来た娘ミナの無念をはらすためのものだった。




 ネタバレ追加


 最初はあまりに残忍なサツジンの仕方に目を覆いました。どうして??最初からこの優しそうなスンジョンが何故こんな事をするのか分かりませんでした。

でも次第に明らかになる、哀しい事実。

スンジョンはもうオ刑事にもケイサツ全体にも自分の犯行だとばれてるのを分かってて、最後のターゲットである弁護士の元に・・・。スンジョンがケイサツに捕まるのが先か、弁護士がスンジョンにころされるのが先か・・・

危険をおかして弁護士を捕まえたスンジョンは、マスコミに連絡をして、ゴミ捨て場に集めます。そう・・・愛娘ミナが一年前の誕生日に捨てられたゴミ捨て場に。

妻はマスコミやオ刑事達の前にクレーンで弁護士をつるし、歌いながら話しかけます。これは彼女の言葉?それともミナの言葉?「パパ、怖いよ・・・たすけて」そう。ミナは6歳だったのに、男に れいぷ されて、ころされてここに捨てられたのだ。

娘の心と自分の心が交差し、狂うスンジョン。結局ケイサツにつかまったスンジョンの目にはあの残酷な日の記憶が・・・・。見てて辛くなりました。なんて可哀想なスンジョン。事の発端は、焼き肉屋の息子との交通事故。100%その息子が悪いのに、イチャモンをつけてきて・・・。母子家庭だったスンジョンはその処理のため、ミナをブティックの女に頼みます。しかしエステの時間になったって事で、愛人と一緒にミナを店の外に置き去りにしてしまって・・・一人外で待ち続けたミナは、心細くて一人で帰ろうとします。タクシーをひろって家に戻ろうとしたのに・・・たった少しのお金が足りなかっただけで・・・タクシー運転手はミナを路上に置き去りにして・・・右も左も分からず立ちつくすミナを、ハンニンが車に乗せて・・・・

なんてひどい・・・。なのに、弁護士はお金を握らされて、ハンニンを精神病院で幸せに暮らせるようにしたなんて・・・。

捕まったスンジョンが精神病院に運ばれた時、きっと・・・って気がしてました。でも、まさかオ刑事が協力するとは・・・スンジョンは恨みを晴らしてみずから命を・・。あの協力の意味するものは・・・きっと、「後は俺が」というメッセージもあったんでしょうね。

スンジョンは決して残忍な女じゃなかった。残忍なのはころされた人たちだった。だって、最初の被害者は、ミナの親友の為に・・・だったんだもんね。すごく心が痛いです。もし自分がスンジョンの立場だったら。そう思うと身が引き裂かれる思いでした。「オーロラ姫」


                 

 
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