友へ チング



 

 「チング」この言葉は『新旧』という漢字を書いて「チング」とよむ。親友という意味だ。ユ・オソンがそう言って「すげー格好いい言葉だよな・・・」と言うシーンが心に残ります。まさに四人のチングの物語。幼い頃は同じ物を同じように感動したり、喜んだり・・・時には喧嘩したり。何の違いもなかった四人のチングはそれぞれ別の道を進み、そのうち二人は悲しい道を選択してしまうのだった。

1976年。ヤクザの親分の息子ジュンソク(ユ・オソン)と、葬儀屋の息子ドンス(チャン・ドンゴン)そして真面目なサンテク(ソ・テファ)と、いつもひょうきんなジュンホ(チョン・ウンテク)は小学校の気の合う仲間だ。なぜか懐かしさを感じる映像で四人が登場する。一緒に珍しいビデオデッキでHなビデオを見て興奮したり、Hな雑誌を回し読んだり。古タイヤを浮き輪にして海であそんだり。

中学生になって四人は別々の学校に行くが、また、1981年。同じ高校に通うようになる。また四人で仲良く過ごし始めるが、教師に「お前の親はヤクザで羨ましいな」となじられたジュンソクは逆上して教師を殴り、一緒に居たドンスとともに停学処分をうける。以前四人が行った女子高の学園祭で、バンドのボーカルをしていたジンスクに一目惚れしていたサンテクは、ジュンソクの家にバンド仲間が集まってると聞き、ジュンホとともにジュンソクの家に向かった。






 ネタバレ追加


ジュンソクはサンテクに、「女じゃなくもっと早くあいにこないか」と冗談交じりにつめよりますが、サンテクがジンスクに好意を持ってることをしり、彼女を紹介してあげます。サンテクとジンスクは付き合うようになり、優等生のサンテクが授業を抜け出してデート中、(他の仲間三人も一緒です)他校の不良に絡まれます。ナイフを突きつけられたサンテクをみて、それを助け、不良達にお仕置きをする、ジュンソクとドンス。

その後、サンテクの計らいで、二人の停学処分が解除されます。お祝いに映画を見にいく四人。しかし偶然先日の不良達に見つかり、暴行をうけるサンテク。再び助けに入るジュンソクとドンス。しかし場所がわるかった。そこは不良達の通う高校の生徒のたまり場だったのだ。思わぬ大乱闘となってしまう。この事件のせいで、ジュンソクとドンスは退学処分に。ジュンホは他校に転校。そして優等生であるサンテクだけ停学処分となってしまいます。責任を感じたサンテクは、家のお金を盗んで、ジュンソクの元に行き、一緒にソウルに行こう!と共に家出をけしかけます。しかしジュンソクは、「自分はヤクザの息子で、ヤクザになるしかない。嫌だけど、運命をうけいれる。だからお前もお前の道を進め」と諭すのだった。

1984年、ソウルの大学に進んだサンテクとジュンホは、ジュンソクの元に久しぶりにかけつける。彼らをまず出迎えたのは、なんとサンテクと付き合ってたジンスクだった。ジュンスクと結婚したのだった。驚く二人は、もっと驚くジュンソクの姿を見ることになる。最愛の母を亡くしたショックから麻薬中毒で廃人のようになってしまったのだ。そこで、ジュンソクはヤクザになり、刑務所に入ったこと経験があることや、ドンスが今刑務所に入っている事実を知る。サンテクと一緒に上着の買い物に行ったジュンソクは、そこで初めてサンテクに弱音を吐くのだった。ジュンソクに麻薬を売りつけて居たのは、チンピラヤクザのサンゴンだった。彼は組のNO.2になりたかった。そしていつか、ジュンソクの父親の組の組長になることを狙っていた。しかし、ジュンソクの父親は、NO.2に、ヒョンドゥを選んで、杯を交わした。ジュンソクもまた、サンテクと逢ったからか、麻薬を絶つこと決意。サンゴンと決別する。サンゴンとの話し合いで刃物で顔を傷つけられても目をそらさないジュンソクはやっぱり強者です。しかしそんな中、ついにジュンソクの父親が他界してしまう。葬儀を取り仕切ってくれたのは、刑務所から出所したばかりの葬儀屋のドンスだった。葬儀が終わったあと、ドンスは、ジュンソクにずっと憧れてた気持ちを打ち明けるとともに、家業である葬儀屋を忌み嫌う気持ちから、ヤクザになると告白するのだ。それもよりによってサンゴンの手下になったと・・・・・

このあたりから、運命のいたずらが始まっていきます。共に対立する組に所属するようになってしまったジュンソクとドンス。ジュンソクは、昔気質のヤクザになった感じです。それに反してサンテクの強引なのし上がりに貢献し、昇進したドンスは、すっかり強引なヤクザにかわってしまいます。ここからはあまりネタばれしないほうがいいですね。でも同じ学校で同じようにすごした四人の少年。四人の青年になって、あまりに違う世界を生きるようになってしまいましたね。

そんな中でもジュンソクはサンテクやジュンホとの友情を何より大事にします。もちろん、敵対するドンスにも友情をいつも感じています。常にのし上がるか蹴落とされるかの過酷な状況にいるドンスは「友情」を信じる気持ちを忘れ、ジュンソクを疑ったりするようになるのはちょっと淋しかった。ユ・オソンと、チャン・ドンゴンの演技はすばらしいです。二人の存在感は強いです。それにドンゴンのラストのシーンは気迫が伝わってくるものでした。あの時、なぜ彼は外にでたのか。危険を冒して、ドンスの元に来たジュンソクの気持ちが伝わり、「友情」を思い出したからだと思います。そんな矢先に・・・あまりに切なかったです。

幼少時代と、エンドロール前の、古タイヤに捕まって海を漂い楽しく話する無邪気な四人の少年時代のシーンが心に焼き付きます。ジュンソクはいつもドンスの味方だった・・・・四人の心にはずっとあの遠い思い出の海が広がっているんでしょうね         「友へ~チング」 

 


                 

 
※掲載写真の著作権は該当著作権者と所属事務所にあります。
 


まみまみの韓国ドラマ

目次へGO!
まみまみの韓国映画

目次へGO!
まみまみの楽天ブログ

へGO!