マドレーヌ



 

 とっても可愛いラブストーリーです。あまりに脚色しすぎた綺麗すぎるラブストーリーではなく、等身大の20才代の恋のお話って感じですね。

ヒジン(シン・ミナ)は美容師。彼女はとっても活発で、コンピューターゲームの大好きな自分の思った通りに生きる積極的な女の子。とっても可愛いのに、なぜか振られてしまうことも多々ある。ある日、ヒジンのお店に、中学の頃の同級生ジソク(チョ・インソン)がやってきて、再会することから二人の仲ははじまる。ジソクは、新聞配達のアルバイトをしながら図書館に毎日通う小説家希望だ。中学の頃は班長をつとめた優等生。「私の事好きなんじゃない?」笑顔で照れもせずそう言いながら、平和な彼の日常に入り込んできたヒジン。ジソクの新聞配達のアルバイトにまで参加する。

ジソクの日課は、新聞配達の途中で、パン作りの得意な牛乳配達のマノさんから新作のパンなどをもらって味の点数をつけて休憩すること。ヒジンが同伴した日の作品は、初めて食べるマドレーヌだった。記憶をなくした主人公が、マドレーヌを食べて失った記憶を思い出す「失われた時を求めて」という題の小説を思い出したジソクは、「10年後マドレーヌを食べたら、今日の事を思い出すだろうな」と言う。「もっと思い出を強烈にするため、私たち今日から付き合わない?」突然の提案に戸惑うジソク。しかし、ヒジンはめげずに「一ヶ月だけ恋愛契約しない?一ヶ月間、100%正直に付き合うの。その間別れ話は絶対しない。そして一ヶ月後綺麗にわかれるのよ。どう?」いたずらっこの様なヒジンの提案につい乗ってしまったジソクだった。




 ネタバレ追加


 性格にも、生活にもまるで接点のない二人は、お互いが新鮮だった。ヒジンに押されっぱなしで、髪を金髪に染められたりするジソクだけど、段々お互いが惹かれあっていくのが分かって可愛かったです。雨の中、自転車で遊ぶシーンは楽しそうだったし、隣にいるのに、メールで会話するのもSO CUTE♪楽しく過ごす二人だったが、突然ジソクに届いた初恋の女の子ソンへ(パク・チョンア)からのメールで状況が一転。ソンへは二人とは同級生だが、とっても暗い女の子だった。大学生になって、映画学科に入学し、バンドのボーカルもやっている。すっかりあか抜けて綺麗になったソンへに会うジソク。「彼女はいるの?」と聞かれ、思わず「居ない」と答えてしまった。同窓会でジソクとソンへを見て、状況を察したヒジンは、焼き餅を焼く。怒ってしまったヒジンと何とか仲直りしたいジソクは、不器用なりに必死で手を尽くします。そんな中、ヒジンの妊娠が判明。ジソクとヒジンはまだ、キスもしていない。前彼の子供だったのだ。ど・・・どうなるの?

チョ・インソン演じるジソクが瞳をうるうるさせるシーンは久々に胸がキュン♪ってきましたねー。マドレーヌで記憶を取り戻す小説「失われた記憶」の匂いが随所にあって、ちょっとしたきっかけで思い出す二人の記憶や過去の記憶。この辺うまいですね。ヒジンが口紅を塗って思い出した事には、そうきたかーと思ったけど(笑)お互いにすごく惹かれ合ってるのに、なかなか状況がうまくいかないもどかしさ。コンピューターゲームとショッピングと髪型を変えることが好きなヒジンと、本を読むことと散歩する事と瞑想する事の好きなジソク。100年生きるなら、せいいっぱい100%今を感じながら生きたいジソクと、100M走を一気に走るように駆け抜けたいヒジン。接点は全くないのに、お互い泣きたくなるくらい、互いが必要な存在になって行くんですよね。シン・ミナも良かったけど、この映画はチョ・インソンがすごくいい!!少しずつ、彼女に惹かれて行く様子がすごく切ないです。でも、可愛いです。ラストシーンの二人の笑顔とっても印象に残って大好きです。「マドレーヌ」


        

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