拳が泣く



 

 心がジーンとなった良い映画でした。ミンシクもスンボムも好きで、二人とも期待を裏切らない演技でした♪

1990年、北京アジア大会のボクシング銀メダリストテシク(チェ・ミンシク)。事業をおこし成功してた頃もあったけど、今や生活のために路上で殴られ屋をして暮らしていた。借金で家財をさしおさえられ、愛想をつかして出て行った妻子。ボロ小屋を借りて、日々殴られて一人食いつなぐ生活を・・・

一方、サンファン(リュ・スンボム)は喧嘩とかつあげで自堕落な生活をしてる不良。ある日大きな喧嘩に巻き込まれ、その慰謝料をつくるため、金持ちの老人を襲ってしまい、ショウネン院に入れられてしまいます。心配する父をもバカにして、ショウネン院の中でも騒ぎを起こしてばかり。そんな彼に主任が目をつけ、ボクシング部に勧誘されたのが縁で知り合ったのが恩師パクだった。

サンファンはショウネン院の19歳。テシクは40歳の元ボクサー。自堕落な二人が別々の場所で、ボクシングに目覚めるまでのドラマと、その戦い。


 ネタバレ追加


 最初、テシクがサンファンのコーチになる話なのかと思ってたら、二人が対決するんだったのねー。ビックリ!!

でもでも良い話だったよ。

サンファンは、ずっと父に対して心を閉ざしてて。そんなサンファンに、必死で差し入れをする父。ちょっとだけ父の愛を感じる事ができるようになったその時・・・父が事故で亡くなってしまいます。ショックを受けるサンファン。父に何もしてやれなかった・・・自分はいったい今まで何をしていたんだ・・。そう悔しがるサンファンは、パクに「試合に出たい」と懇願し、必死で練習をします。初試合の日。サンファンは唯一の肉親である祖母を呼び、自分の華々しい姿を見せてあげようとするんだけど・・・無惨にも負けてしまって。自分が情けなくて悔しくて。祖母に声もかけれなかったサンファン。

そんな中、たった一人になった祖母は、無理をしすぎて倒れて病院に運ばれてしまいます。外出許可を取って祖母に会いに行くんだけど・・・祖母は現実逃避をするかのように、「私の孫は留学してるんです・・・立派な孫なんです」と、つぶやいてて。自分のふがいなさに涙するサンファン。ショウネン院に戻ったサンファンは、パクに「新人戦に出て優勝したいんだ」と、自分の決意をのべ、コーチを頼みます。

テシクは、家を出た妻から、「再婚したいから離婚してほしい」と言われてしまいます。このままでは大事な息子ソジンとも二度と会えなくなる。必死で取り繕って父親参観に出席しても、結局は無知がばれてソジンに恥をかかすことしかできない。自分には父親としてしてあげれることがない・・・・そう悩んだテシクは・・・

再びボクシングに挑戦することを決めます。彼の脳は過去のボクシングのせいで危険な状態になっており、このままボクシングを続けることを医者に止められていた。しかし・・・彼が再び輝くにはもうボクシングしか残っていない。

ボクシングの新人戦に出たい。そう、後輩のウォンテ(イム・ウォニ)に頼んだテシク。ウォンテは、テシクにとってはいつも自分に災いをもたらす相手で、いい加減だけど憎めない後輩。そんないい加減なウォンテだったけど、自分の体をかけて(身体契約書を書いていた)、テシクが新人戦に登録できるよう力を尽くしてくれて・・・練習のトレーナーになってくれて。

サンファンは、入院してすっかり弱ってる祖母と、天国の父のため、テシクは、妻と愛する息子のため・・・そしてなにより二人とも自分の存在価値を見いだす為、辛く厳しい練習にあけくれる。

もちろん、それぞれに新人戦で勝ち進んで、決勝で対戦するんだけど、もう、どっちにも勝って欲しいし、負けてほしくない!!!!!お互いに肉体の限界を通り越して、愛する人への気力だけで最後までたたかって・・・泣けましたー。えーんって泣くっていうのじゃなくて、いつの間にか熱い涙が頬を伝う感じ。どっちが勝ったか。どっちが負けたか。

それは映画で確認してください。素敵な映画でした。最後の力を出し切った二人の笑顔がとても気持ちよかったです。「拳が泣く」


                  

 
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